FC2ブログ

世界報道写真展2017

第60回世界報道写真コンテストの結果を受けて開催されている報道写真展.大阪梅田・ハービスHALL.

20150815_1.jpg20150815_2.jpg


毎年お盆休みの時期に開催されていることが多いこの写真展.興味はあったのですが,比較的開催期間が短いことに加えて,この時期は用があったり旅行に出かけたりしています.そんなわけでこれまで見たことはなかったところ,今年は諸事慌ただしい中遠方へは行けず,そのおかげでというべきか初めて会場へ.

「一般ニュース」,「スポットニュース」,「現代社会の問題」,「日常生活」,「人々」,「自然」,「スポーツ」,「長期取材」という8部門に対して,約5千人のプロカメラマンによる8万点の作品の応募があり,そこから審査を経て選ばれた45人,62点の作品を今回見ることができました.

その中で今回の「大賞」となったのは,アンカラの美術展で註トルコ・ロシア大使が当日非番であったトルコ人警察官に射殺されたシーンを撮影した写真です.あまりにクリアに撮れていて,かえって現実感がないほどです.到底信じがたいことが実際に目前で起こったときには,誰しもこんな感じを持つのかもしれません.

パンフレットの表側に使われているアカウミガメは,放置された漁網に絡まって動けなくなっているところを撮影されました.これも非常に美しい写真でしたが,美しすぎでウミガメに起こっている悲劇がかえって伝わりにくいのではとさえ思えました.

すべてに感銘を受けたわけではなく,たとえば「スポーツ」の部でウサイン・ボルトがゴール間近で首を曲げて笑いながらこちらを見ている図.流し撮りでボルトの表情がしっかり捉えられており,写真として一級なのはわかりますが,私自身が持っている快さの感覚からははるかに遠いです.

やはり報道写真展ということで,世界各地で起こっている社会問題に焦点を当てた作品が多く,見所もそこにあります.ただ,8万点の中からの62点ということで,被写体に偏りがあるのは致し方ないとは思います.イラク,シリアなどでの難民の状況,ウクライナの状況を捉えた作品も選ばれていました.ただ,アジアからはフィリピンの麻薬犯罪取り締まりの状況くらいで,深刻な状況はあちこちにあるにもかかわらず採り上げられていないのは,やはり民主的な報道が欧州に偏っているためだろうと思います.

特に,21世紀になっても国内10億人以上の人権を抑圧し,そうした状況に異を唱えた人々(ノーベル平和賞受賞者含む)を拘束して間接的に処刑しているといっても過言ではないような国家がいまだ存在するにもかかわらず,そうした状況を伝える作品が皆無であったのは残念です.

1956年から続いているというこの報道写真展.今後も報道にかかわる人々の視線が困難な状況に公平に注がれ,かつ受賞作品の選考にも中立性が維持され続けることを願います.

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

choby

Author:choby
最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

カレンダー
07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
リンク
FC2カウンター