ルノワール展

ピエール=オーギュスト・ルノワールの絵画展.京都市美術館.先日見たモネ展と並行して開催されています.

20160410_1.jpg20160410_2.jpg

会場は五つのスペースに分けられていました.

1.子どもと少女
2.身近な女性たち
3.同時代の女性たち
4.浴女と裸婦
5.デッサン・彫刻・版画

子ども以外はほぼすべて女性像です.今回の展覧会で見られる作品中,ルノワールに描いてもらった幸運な成人男性は,上のパンフレットに使われた『昼食後』に登場するルノワールの弟エドモンくらいじゃなかったかな.親族の特例.それでも半身だけですが.

数十点の作品を見て歩くうち,ルノワールの世界には豊満な=太った(現代の基準で言えば)女性しかいないのだという気分になってきます.でも誰でもモデルになれたわけではなく,上のパンフレット(右)に描かれた,妻アリーヌの従妹でルノワール家の家政婦として働いていたガブリエル・ルナールなど,ルノワールはお気に入りのモデルを繰り返し描いています.ルノワールの好みは,「胸が小さく,おしりが平たい」女性だとのこと.

「光紡ぐ肌」というタイトルがうまく表現しているように,ルノワール絵画では,女性の人格を描くというより,身体の美しさそのものの表現が追求されています.時々,依頼されて描かれたと推察される作品-たとえば『ルーマニア女性の肖像・イスコヴェスコ夫人』のように,内面を描き込もうとした肖像画-もあるにはありますが,全体からみれば少数と言えます.

ルノワールの絵画が外面的だというわけではなく,「楽しくなければ絵なんか描かない」という楽天性と,「常に美しいものを見続けなければならない」という素朴とも言える視覚への信頼がそうした表現に向かわせたのだと思います.『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』とか『レーヌ・カーン・ダンヴェール嬢』といった超有名作/人気作がなかった分,ルノワールの日常のようなものが窺い知れる展覧会でした.



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

choby

Author:choby
最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
リンク
FC2カウンター