加藤健志 写真展:空から伝える目撃者

空撮による日本各地の風景写真.キャノンギャラリー梅田.

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上は写真展の案内はがきで,北海道襟裳岬を南から撮ったものです.これは我々のようにクルマでツーリングしている者にとっては反則とも言える視点で,岬と日高山脈の稜線は普通同時には目に入りません.

北海道では他に,厳冬期の能取岬を 北東の空から撮った写真が印象深かったです.周囲の海はぎっしりと流氷で埋め尽くされ,岬の駐車場や牧場は一面の雪原になっています.しかしあのアプローチの道はきちんと除雪され,黒い路面が見えていました.一面真っ白な雪に覆われた能取岬のあの場所に立っていることを想像しようとしましたが,四輪駆動車を運転している自分を思い浮かべることができず,そこで空想は終わりになりました.

去年の夏に行った野付半島は,地図でもその特異な地形が読み取れますが,上空からの鮮明な写真だと自分たちが実際に歩いた小径もはっきりわかります.海流と海底地形の精妙な相互作用でこうした不安定な砂州がぎりぎり維持されているという状況が,砂州の上にいるときよりも強く実感されます.

信州の草津白根山もありました.2014年の秋に訪れた場所です.その前というともう40年以上前のことで,その時は河口の縁からエメラルドグリーンの火口湖を直接見ることができました.中学生の私は,自然界にこんな美しいような怖ろしいような色があるのかと驚いたものです.現在ではずいぶん以前から火山性ガスで入山禁止,道路も通行はできますが停車禁止という状態なので,あの風景も空からしか目にすることはできません.

山口県の角島大橋は,Z4ではまだ行く機会に恵まれませんが,これまで何度か渡ったことがあります.橋の周囲に広がる浅瀬の色がすばらしい場所ですが,本展の空撮写真ではなぜかモノクロで撮影してありました.俯瞰したときの「形」を見せたかったのかもしれません.

全体として,空から撮影する意義が明確に感じられる作品と,それがあまりよくわからないものがあったように感じました.ただ,自分がよく知っている場所については,自分の肉眼で見た風景が脳内で3次元化されるような感覚が持てて面白かったですね.

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