写真展-日本の写真史を飾った写真家の「私の1枚」

幕末・明治の時代から20世紀末に至る日本人写真家101人の作品を,各1点ずつ集めた展示会.伊丹市立美術館.

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写真の存在意義は,当然「記録」にあったわけですが,今回100年以上も前に撮影された写真を見て,そこにすでに「表現」への意欲が見て取れることに驚きます.現在では写真が美術・芸術の一形態でありうることに意義を差し挟む人はいないと思いますが,これらの写真の最初期のものを撮影した写真家たちは,おそらく写真が絵画と並ぶ芸術として認められるための苦闘を経たものと想像できます.

今目の前に見えているものを整理して一定の抽象性を導入しない限り,芸術作品とはなり得ない.写真の特質をフルに活かして,写真でなければできない表現を探索する試みがなされたはずで,今回の展示を注意深く見れば,そうした試みの過程がおぼろに浮かび上がってくるようです.

被写体も作風も互いに大きく異なる作品群ですので,共通したテーマをそこに見出すことは困難ですが,日本で写真がどのように撮られてきたかを概観できて興味深い写真展でした.

なお,並行して開催されていた“シャレにしてオツなり −宮武外骨・没後60年記念−”では,明治・大正期に反骨のジャーナリストとして知られた宮武外骨の手がけた風刺雑誌や当時の風俗を扱った絵はがきを見ることができました.元祖クール・ジャパンと呼びたい側面もあります.外国人親子が楽しそうに鑑賞していたのが印象的でした.

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最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

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