青空のジャズ

今日の阪神地区の天候は,明け方に大荒れとなったものの午前中にはほぼ回復しました.その後はよく晴れてきて,相変らずやや肌寒いものの爽やかな午後となりました.今日はドライブはお休み.歩いて回れる範囲で買い物をしたり調べ物をしたり.

こんな晴れた初夏の午後,どこにも行かずに家にいるとき,このアルバムがまさにピッタリです.


Blue's Moods
ジャズ

ジャズというと,紫煙立ちこめる薄暗いライブハウスで,汗まみれになって暑苦しい音楽をやっているイメージを持つ人が多いかもしれません.でも,このアルバムの一曲目,「I'll Close My Eyes」 は,そんなイメージの対極にある,本当にすがすがしいナンバーであり演奏です.

ミュージカル映画に使われたわかりやすいメロディ.ここでのブルーミッチェルのソロはエモーションのうつろいがきわめて滑らかで,健全な感じがあります.ここが,アドリブパートに入ってもまったく難しさを感じさせない理由だと思います.多くの人に好まれ,また多くのジャズファンがミッチェル一世一代の名演と讃える所以です.

しかも,よく聴くほどに,その明るさの中に,というか,その明るさ故の哀しさのようなものが感じられてきます.私が書くとただのジョークになってしまいそうですが,抜けるような青空を見ていると,なんとなく哀しくなってくる,みたいな情緒です.

「哀しくて楽しい」とか「明るいけど暗い」という相反するものが両方聞こえてくるというのは,ジャズだけでなく優れた音楽に多く見られる特徴だと思います.人間でもそういう人が魅力あるよね.

ポール・チェンバースに較べるとややエッジの立った音色のサム・ジョーンズと,粋なファンクネスがたまらないウィントン・ケリーのバックも,ミッチェルのトランペットにはとてもよくフィットしています.

このアルバムは全曲ブルー・ミッチェルのトランペットのワンホーンです.アルバム制作に時間をかけられなかったこの時代,唇に負担が大きいラッパのワンホーンアルバムというのは,リー・モーガン,ケニー・ドーハム,アート・ファーマー,ブッカー・リトル,ディジー・リース・・・と名を挙げていっても,私の知識ではたぶん10枚に満たないと思います.その意味でも大変貴重で一生モノのアルバムです.

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最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

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