モルゴーア・クァルテット 『原子心母の危機』 ライブ

クラシック音楽の現代曲およびそれと同時代のプログレッシブ・ロックの有名曲を同列に演奏してしまおうという,おそらく世界中どこにもないユニークな弦楽四重奏団 - モルゴーア・クァルテットのコンサート.大阪・フェニックスホール.

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「21世紀の精神正常者たち」とか「原子心母の危機」とか,ちょっとプログレの知識がある者ならプッと吹き出してしまうタイトルのCDを出している弦楽四重奏団.しかししかし,タイトルがパロディだからと言って軽く見過ごすわけにはいきません.メンバーはいずれも日本を代表するオーケストラのコンマスや首席奏者ばかりで,とてつもない腕利きが集まったスーパーバンドです.是非一度聴いてみたいという願いがかないました.

前半はリゲティとショスタコーヴィチ.いずれも1970年前後に発表された曲です.リーダー格の荒井英治による「静寂が支配する音楽」の言葉通り,リゲティの弦楽四重奏曲第2番の特徴は太古の森の夜のしじまに聞こえるか聞こえないかのような微かな音.しかし突然大きな動物があたりを踏み荒らすような音が響いてどきりとさせられます.ときに凄惨と紙一重のような美しさが眼前をよぎり,普段あまり使わない深い場所にある感覚が呼び覚まされるようです.

ショスタコーヴィチの13番は後期の作品で,私の耳には愉しさとは無縁の音楽です.単一楽章のアダージョですが,まるで葬列を見送るような沈痛さ.かと思うと時折それとは不釣り合いな無機質とも言える快活さがかすかに現れ,どこか不条理な死の影がつきまといます.最後の高音のユニゾンも痛々しいような素っ頓狂なような.

15分の休憩をはさみ,いよいよ後半のプログレパート.ピンク・フロイド,キング・クリムゾン,イエスによる名曲の弦楽四重奏版が演奏されます.
(続く)

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最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

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