マーティ・ペイチ 「ブロードウェイ・ビット」

理髪店のポイントでもらったCD.


ブロードウェイ・ビット
ジャズ
1. It's All Right With Me
2. I've Grown Accustomed To Her Face
3. I've Never Been In Love Before
4. I Love Paris
5. Too Close For Comfort
6. Younger Than Springtime / The Surrey With The Fringe On Top
7. If I Were A Bell
8. Lazy Afternoon
9. Just In Time

ポイントが貯まったからどれか選んでくださいと言われてトレイを見ると,CDが4枚並んでいました.うち2枚はすでに持っています.残りの2枚がビリー・ホリデイの「The Ultimate Collection」とマーティ・ペイチの「The Broadway Bit」.硬派なジャズファンなら当然ビリー・ホリデイだよなあと思いながら,手は何の迷いもなくこのマーティ・ペイチに伸びていました.

ジャズファンはとにかくこういうジャケットがやたらに好きなわけですが,確かにこのジャケットはいい.もちろんみんながいいと思う理由で私もいいと思うのですが,それだけでなくたとえば,手前で休んでいる(出を待っている)ダンサーの読んでいる本は結構分厚くて読みでがありそうなことに気づきます.もしかしたらこの人は演劇を勉強している大学生で,アルバイトでこの仕事をやっているのかな,とか,今はダンサーをやって糊口をしのいでいるが,夢は舞台俳優なのかな,とかいろいろ想像が膨らむところがよいのです.

とは言え,誰でも最初は網タイツに目が行くことは確かで,これを家に持って帰ってソファの前のテーブルに置いておいたら,それを見た妻の第一声は「な~に~これー」でした.そう言われると何となく弁解口調になるのが我ながらだらしないのですが,私もジャズファンの端くれとして,こういう場合は「いやこれはメンバーと曲がすごく良いのだ」と返答するおきまりのパターンとなります.

実際,このCDを手に取ったときすぐに裏返し,メンバーの確認はしています.1959年当時の西海岸の精鋭による最小編成のフルバンド.フランク・ビーチ(tp),スチュ・ウィリアムソン(tp,v-tb),ジョージ・ロバーツ(tb),ボブ・エネヴォルゼン(v-tb,ts),ヴィンス・デローザ(fhr),アート・ペッパー(as),ビル・パーキンス(ts),ジミー・ジュフリー(bar,cl),ヴィクター・フェルドマン(vib,perc),マーティ・ペイチ(p,arr),スコット・ラファロ(b),メル・ルイス(ds) といった面々です.

ホーン奏者ではやはりアート・ペッパーの参加が注目されますが,このバンドのキーマンは何と言ってもベースのスコット・ラファロです.ビル・エヴァンスのトリオに入る直前,注目度も高まっていたのでしょう.フルバンドの演奏としては異例と言えるほど,彼のベースソロがフィーチャーされています.屈強と呼ぶのがふさわしい音圧と音色,すさまじいまでの躍動感でバンド全体を引っ張り,マーティ・ペイチの趣味のいいアレンジから飛び出しそうな勢いです.エヴァンス・トリオというジャズの歴史上もっとも繊細な演奏を残したバンドのベーシストを務めたからといって,なよなよとしたイメージを持つのは完全な誤りです.

録音・マスタリングも良く,演奏は最高です.もちろんジャケットもね.

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最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

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