データに騙されないために-その6

最終回は,ここまで述べてきた平均値の差を統計的にテストする方法-t検定-についての実技編です.MicrosoftのExcel2010を用いて行います.Excel2007までは一括してt検定を行う機能はありませんでした.バージョンアップのたびに機能は上がるのですが,この会社のリリースするOSやアプリケーションソフトウェアに関する,悪意があるとしか思えない大きなユーザインタフェースの変更には憤りさえ感じます.OSというPCインフラを一民間会社に握られてしまった弊害は大きいですが,現状は認めるしかありません.

さて本筋の話.Excelを起動し,下図のように初回の「データに騙されないために-その1」のデータを入力します,そして,「データ」メニューから右端に現われる「データ分析」を選びます. もし「データ分析」が見あたらなければ,「ファイル」メニュー→「オプション」→「アドイン」と進んで,開いたウィンドウの一番下で「Excelアドイン」の[設定]ボタンを押します.開いたダイアログで「分析ツール」にチェックを入れて[OK]です.

20140202-2.jpg

データメニューの「データ分析」をクリックすると,次のダイアログが開くので,「t検定 等分散を仮定した2標本による検定」を選びます.二つのグループの分散に違いがあるとは言えない場合はこちら.違いがある場合はその下にある「t検定 分散が等しくないと仮定した2標本による検定」を選びます.t の定義の時に分母となった「平均値の差の分散」の算出法が異なります.分散が等しいかどうかを厳格にテストするには「F 検定」を用いますがここでは触れません.

20140202-3.jpg

分析法を選んで[OK]を押すと次のダイアログが開きます.ここでデータの場所を指定.変数1としてグループAの体重減少量のデータ5個,変数2としてグループBのデータ5個を指定します.グループごとのデータ数が異なってもかまいません.それから,「出力オプション」です.デフォルトは新規ワークシートになっていますが,ここでは「出力先」として同じワークシートの適当なセルを指定します.指定したセルが,出力される表の左上隅となります.これで準備OK.[OK]ボタンを押すと,結果が出力されます.

20140202-4.jpg

見るポイントは一番下から2行目.ここまで説明してきた考え方により,ここの値が0.05(5%)に達していなければ,「差がある」と判定します.今回の例に挙げたデータの場合,0.08ですから,「差があるとは言えない」と判定されます.

20140202-5.jpg

自分でいろいろとデータを変更してみて,どれくらいになれば5%を切るか調べてみるのも面白いでしょう.たまにはここに私の書いたものが人の役に立つこともあればいいがと願います.
(終わり)

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最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

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