2012年北海道ツーリング 5日目(8月15日) 北緯45度モニュメントで思い出したこと

5日目.稚内のビジネスホテルで目覚め,いつものようにすぐに窓のカーテンを開けて外を見ます.予想以上の曇り空.

今日はまた網走まで戻る予定です.名付けてサロベツ大返し.昨日の夕来での夕景だけで,その価値は十分にありました.道東の天候がずっと良くないのですが,明日以降もし晴れ間がありそうなら釧路・根室地方へ回ってみたいという思いがあってまた道東へ戻ります.

準備をしてホテルを出発,道道106号を南下します.昨夕の陰影に満ちた世界とはがらりと変わり,コントラストの低いサロベツの風景の中を天塩に向かってひた走ります.オホーツク国道を走った時もそう思いましたが,やっぱりこの道は北を目指すための道なんだなあ.だとすると,行ったきり二度と戻ってこられなくなるじゃないか?

運転中はまとまったことは考えられず,そんなつまらない考えの断片がアタマの中を行き交います.そうこうしているうちに,北緯45度のモニュメントに到着.弱い日射しはありますが,利尻はまったく見えません.

モニュメント


確かに,南向きにクルマを駐めて写真を撮ってみても,何となくサマにならない気がします.先ほどの「北をめざす」がまた脳裏をよぎりました.でもわれわれは今この道を南に向かって走っている・・・突然,もう30年も前,インドを放浪している時に出会った日本人の若者(その当時は私も若者だった)の言った言葉を思い出しました.「北に向かう精神は脆弱だ」と言うのです.

私たちは南インドという南方性の象徴のような場所で出会っていますから,きっと,ああいう場所をあえて旅行する意味みたいなことについて会話していたのでしょう.細かいことは覚えていませんが,「北」の象徴する概念として知性,厳格,規範,言語,数学,孤独等々があり,さらに重要なファクターとして「感傷」があるというような主張でした.

むりやり「感傷」をくっつけなくてもいいように思いますが,どうも彼にとってこれは外せなかったらしい.おそらく,「この道は北へ向かうための道」などというと,彼ならそこに一種の感傷性を嗅ぎつけたかもしれませんね.

いずれにしても,あれ以来気にも留めていなかった記憶が,いきなりこんなところで呼び覚まされるとは,これも「旅」の一つの効果なのかなと思います.

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