インタープレイ/ビル・エバンス

キース・エマーソンがアルバム「展覧会の絵」の中の「ブルース・バリエーション」で引用した「インタープレイ」が入っているのがこのアルバムです.


インタープレイ
ジャズ

エヴァンスはスコット・ラファロ,ポール・モチアンと組んだ4部作を筆頭として,ピアノトリオ作品を多く残しましたが,これはギターとトランペットがフロントに入ったクインテット構成のアルバムです.

LPではB面1曲目に入っている「インタープレイ」はエバンス作曲のブルースです.演奏スタイルにはほとんどブルース臭さのないエヴァンスですが,その彼が作曲したブルースですから黒人的なイディオムはほぼ排除されています.陰影は深いもののファンクネスとは無縁の音楽になっています.

フロントのジム・ホールの存在も大きいと思います.彼のくぐもった音色のギターがあることで,一種の白人的懊悩とでも呼ぶべきものが入り込んできています.音楽的な相性の良さを感じていたのでしょう,彼ら二人はこの後有名なデュオアルバム「アンダーカレント」を録音することになります.

エヴァンス,ホールとも白人です.キース・エマーソンが「展覧会の絵」というヨーロッパの音楽的文脈の中でブルースを演奏する時にこの「インタープレイ」を選んだのは,黒人音楽のルーツに近いブルースではなく,西洋音楽のフィルターがかかった音楽である必要があったからだと思います.こういったところにもこの人のジャズに対する造詣の深さと,表面的には荒々しい音楽をやりつつ,実は細部に大変気を配っていたことが伺われます.

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最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

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