ELPの「展覧会の絵」

「展覧会の絵」といえば,絶対に忘れられないのがエマ-ソン・レイク&パーマ-(ELP)のこのアルバムです.


展覧会の絵(K2HD/紙ジャケット仕様)
ロック

言うまでもなくこの曲は,元来ムソルグスキーがピアノ曲として書いたものです.従って,ラヴェルの華麗なオーケストレーションを聴いた後でも,「まあもともとがピアノ1台でやってたことなんだから,3人いれば相当なことができるだろう」と考えるのは自然なことだったかもしれません.

このバンドでは,やはりキース・エマ-ソンの実力が突出していて,ELPはこの人の縦横無尽のモーグ(ムーグ)シンセサイザーがボイスであるシンセ・トリオと言えます.アルバムは,彼らのライブを録音したもので,原曲から何曲かを抽出する形で構成されています.

時折挿入される彼らのオリジナル曲も秀逸で,グレッグ・レイク作の美しい「賢人」は当時のギター小僧がよく真似をして弾いていたものです.また,LPならA面最後の「ブルースバリエーション」は,原曲の「リモージュの市場」からインスパイアされたと思われるモチーフを展開しますが,キース・エマ-ソンは途中でビル・エヴァンスのブルース「インタープレイ」を軽々と引用し,非常にジャズ的なソロまで聴かせます.そもそも当時の聴衆はこれが「インタープレイ」だとわかったのか? 興味のあるところです.

「プロムナード」や「バーバヤーガ」,終曲「キエフの大門」には歌詞を付けて歌ってしまったりしており,ともするとイロモノと見られかねない音楽かもしれませんが,私にはいまだ凡百のロックミュージックとは一線を画す傑作に思えます.クラシックを元にした,などというつまらない理由ではなく,彼らの創造力が確実にオーケストラによる演奏を上回るシーンを産み出しているからです.いやこれ,ほんとすごいです.

 

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最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

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