ミシェル・ペトルチアーニのこと(続)

ピアノを含むトリオ編成中心でのアルバムを何作か出した後,ペトルチアーニの音楽は古典的なジャズのフォーマットから離れていきます.ペトルチアーニの他にもう一人のキーボード奏者を入れ,ベーシストもエレキを持った時代のライブが以下のディスクに収められています.


Live
ジャズ

他のメンバーは伴奏に徹し,リーダーはその上を縦横無尽.過去にこんな音楽,ありそうで思いつかないという無二のピアノ音楽を展開しています.帝王のように振る舞った60年代のマイルスでさえ,バンドの各メンバーにはソロパートを与えていました.これだけ一人で弾きまくったピアニストは過去に例がないような気がします.

中でも私は4曲目の Bite,5曲目の Rachid,そして6曲目に配された名曲 Lookig up という一連の曲想に共感します.いずれもペトルチアーニのオリジナル曲で,突き抜けるような楽天性の陰に痛切な懐かしさが去来して胸打たれます.

痛々しさを感じるのは,彼のその後の運命を知っているからということもあるでしょう.ペトルチアーニは1999年1月,持病である肺疾患を悪化させ,36歳で亡くなりました.直後には来日公演が予定されていました.当然私も公演チケットを持っていたので,訃報は主催者から電話で受けました.

幼い頃には,20年は生きられないと言われたそうです.ペトルチアーニのアルバムを聴くとき,彼には限られた時間しかなかったのだということを必ず思い出すことになります.彼はその時間を音楽を通して十分に生きたと思います.私はそのことに最大限の敬意を表します.

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最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

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