2012年北海道ツーリング 5日目(8月15日) オトンルイ風力発電所

オトンルイ風力発電所北端に近い管理棟に着きました.道道106号を北上する時は,天塩から天塩川を渡ってそれほど遠くない場所に位置する施設.天塩川の西側はどこか別世界というイメージがあります.それももうすぐ終わり.名残惜しい気分です.

オトンルイ1



オトンルイ2

2012年北海道ツーリング 5日目(8月15日) 北緯45度モニュメントで思い出したこと

5日目.稚内のビジネスホテルで目覚め,いつものようにすぐに窓のカーテンを開けて外を見ます.予想以上の曇り空.

今日はまた網走まで戻る予定です.名付けてサロベツ大返し.昨日の夕来での夕景だけで,その価値は十分にありました.道東の天候がずっと良くないのですが,明日以降もし晴れ間がありそうなら釧路・根室地方へ回ってみたいという思いがあってまた道東へ戻ります.

準備をしてホテルを出発,道道106号を南下します.昨夕の陰影に満ちた世界とはがらりと変わり,コントラストの低いサロベツの風景の中を天塩に向かってひた走ります.オホーツク国道を走った時もそう思いましたが,やっぱりこの道は北を目指すための道なんだなあ.だとすると,行ったきり二度と戻ってこられなくなるじゃないか?

運転中はまとまったことは考えられず,そんなつまらない考えの断片がアタマの中を行き交います.そうこうしているうちに,北緯45度のモニュメントに到着.弱い日射しはありますが,利尻はまったく見えません.

モニュメント


確かに,南向きにクルマを駐めて写真を撮ってみても,何となくサマにならない気がします.先ほどの「北をめざす」がまた脳裏をよぎりました.でもわれわれは今この道を南に向かって走っている・・・突然,もう30年も前,インドを放浪している時に出会った日本人の若者(その当時は私も若者だった)の言った言葉を思い出しました.「北に向かう精神は脆弱だ」と言うのです.

私たちは南インドという南方性の象徴のような場所で出会っていますから,きっと,ああいう場所をあえて旅行する意味みたいなことについて会話していたのでしょう.細かいことは覚えていませんが,「北」の象徴する概念として知性,厳格,規範,言語,数学,孤独等々があり,さらに重要なファクターとして「感傷」があるというような主張でした.

むりやり「感傷」をくっつけなくてもいいように思いますが,どうも彼にとってこれは外せなかったらしい.おそらく,「この道は北へ向かうための道」などというと,彼ならそこに一種の感傷性を嗅ぎつけたかもしれませんね.

いずれにしても,あれ以来気にも留めていなかった記憶が,いきなりこんなところで呼び覚まされるとは,これも「旅」の一つの効果なのかなと思います.

2012年北海道ツーリング 4日目(8月14日) 夕来(ゆうくる)夕景

宗谷丘陵を出発して稚内市内へ到着したのが15:30.今夕は道道106号沿いのサロベツ夕来付近で過ごす予定.これだけの快晴下,利尻山をバックにすばらしい夕景が見られることは確実です.

先にホテルにチェックインし,荷物を置いてからカメラや三脚を持って出発.夕日が丘PAを越えてサロベツ方面へ.海に浮かぶ利尻山と夕陽をクルマと一緒に撮れる場所を探してみます.

夕来1


ここは撮影ポイントが小高くなっていて良い感じでしたが,この時間の道道106号はかなりの交通量があり,クルマを駐車しておくのは他車に迷惑がかかりそうでした.あきらめて夕来PAへ戻ります.

夕来3


待っているうちに,日が傾いてきました.気温も下がり,海からの風で身体が少し冷えてきたので,ウインドブレーカーを着込みました.

夕来2


日が傾くにつれ,海が金色に輝いてきます.利尻山のシルエットがだんだん濃くなってきました.

夕来5


夕来4


夕陽の色がどんどん赤くなります.今日は雲もあまりなく,礼文島の向こうへ沈んでいくのがはっきりと見えます.

夕来6


夕来7


そして日没.沈みきった後の空と雲の色の変化を愉しまなければ,夕陽を見たことになりません.雲が下から照らされて良い色に染まっています.素晴らしい光景でした.

夕来8

2012年北海道ツーリング 4日目(8月14日) 宗谷丘陵(貝殻の道)

宗谷岬は観光客でおおいに賑わっていました.自分もその中の一人とはいえ,最果て感はない場所.停止もすることなくそのまま丘陵へ駆け上がります.

宗谷牧場の脇を通り,右折して道道869号へ.駐車スペースのある場所から北方に目をやりますが....午後になってさらに気温が上がり,昨年ははっきりと確認できたサハリンの山並みが,今年はまったく見えませんでした.

貝殻の道へ行ってみます.宗谷海峡からの風が草原を渡り,我々の方に向かって吹いて来ます.膝下が隠れるくらいに伸びた草を踏み分けて道から少し外れて立っていると,最北端のこの丘に今年も到達できたことを実感できました.

貝殻の道1 


貝殻の道2

エコビレッジ跡まで行って引き返します.Uターンする場所が悪く,少し轍から外れてしまってリアタイヤが空転し,正直少し焦りました.ここでスタックしたら恥ずかしい.何とか脱出して戻ることができましたが,元来こういう道には不向きなクルマなので,油断は禁物です.

貝殻の道3 


貝殻の道4 


2012年北海道ツーリング 4日目(8月14日) オホーツク国道

起伏の少ない国道238号線(通称オホーツク国道)で多分唯一の登坂車線.停車して振り返ると,真昼過ぎの高い太陽に照らされた真っ青な海が見渡せました.

オホーツク国道2


あちこちで道草をしながらも,午前中に北見からの200kmを走ってきました.この丘を越えれば日本最北端の岬はもうすぐです.

オホーツク国道1

2012年北海道ツーリング 4日目(8月14日) エサヌカ牧草地

浜頓別付近のエサヌカ牧草地にやって来ました.綿をちぎったような雲が手に取れるような実体感を持って真っ青な空に浮かんでいます.暑いですがドライで,なんとも爽快な気分.カメラに超広角レンズを付けてファインダーを覗くと,雲は頭上に覆い被さり,道路の左手だけに見える牧草ロールが何かを象徴するようだったりして,あたかもシュルレアリズム絵画で見るような光景が目に飛び込んできました.

エサヌカ1


ふつうここは「エサヌカ線」と呼び慣わされていますが,私にはこの道が直線的であるということよりも,やはりその両側に拡がる牧草地の方が魅力的です.昨年は稚内から南下してきたこの場所で,とうとう雨が降り出すような天気でした.今年は最高の天気で,この場所の魅力を満喫できました.

エサヌカ2


この牧草ロールは大抵の都市生活者にとっては一種のエキゾチックな魅力を持つと言えるもので,北海道以外にもあるのだとは思いますが,やはり北海道の旅をしているという実感を呼び起こしてくれる事物の一つです.半規則的な配列の仕方に不可思議感があります.

エサヌカ3


道が真っ直ぐだからと言ってぶっ飛ばしてばかりいないで,立ち止まって牧草地をよく見てください,可憐な草花で一杯ですよ.

エサヌカ4

2012年北海道ツーリング 4日目(8月14日) 北見神威岬

4日目.今日は道北が素晴らしい好天であるとの見込み.もちろん最北端へ向かって走る予定にしています.ホテルの窓から外を見ると,昨日からの雨で路面は濡れていますが,雨自体はもう止んでおり,雲もそれほど厚くはありません.今日これから稚内方面へ向かいながら,何を見ることになるのだろうという期待で気持ちがそわそわします.

北見を7:00頃出発.しばらくは晴れたり曇ったりの天気でしたが,紋別・興部を過ぎるあたりで文句のつけようのない快晴になりました.昨年,稚内から南下しながらどんよりと曇った空の下で休憩したPAにて.今年は北向き順光で見る空も海も素晴らしい色です.

興部PA


日射しは強く気温も上がってきましたが,もちろんオープンのまま快走.神威岬に着いた時は,青空にまた良い具合に雲が流れ,木々の緑や海の青との見事なコントラストを目にすることができました.

神威岬1


望遠レンズで岬の突端を引き寄せると,灯台の頂部がほんの少し見えていました.駐車スペースを離れて私が写真を撮っていると,ハーレーで一人旅をしている男性が妻に,「オープンカーいいですね」と声をかけているのが聞こえました.ほんとにその通り! 

神威岬2


今年は旧道を走って岬の先端を回り込んでみます.

神威岬3


見上げると荒々しい岩山の中腹に白と黒に塗られた灯台が立っていました.もっともこれだけ天気が良いと,あまり荒々しさを感じないものです.さて,もう少し走って,エサヌカの牧草地へ行ってみよう.

神威岬4


2012年北海道ツーリング 3日目(8月13日) 雨天で停滞

3日目,網走のホテルの窓から外を見るとどんよりと曇っています.いつ降り出しても不思議はない様子.

今日は全道で雨の予報.雨の日の長距離ドライブに意義を見つけられるほどには旅慣れしていない私たちは,最初からこの周辺での停滞を決め込んでいました.

のんびりと9時頃出発.この頃には,すでに雨が降り出していました.しかし雨量はそれほど多くありません.とりあえずまた能取岬へ行ってみることにしました.昨日とは逆に,美岬ライン(道道76号)を能取湖畔沿いに北上して岬に向かってみます.オホーツク海に突出した岬の上の灯台がうっすらと霞んで見えました.

美岬ライン


岬に着くと,本格的な降りになりました.昨夕すばらしい夕陽を見たのと同じポジションにZ4を駐め,空模様を伺います.時折旅行者がやってきてはすぐに帰って行き,また私たちだけしかいない静かな岬になります.今日はどこにも行く当てのない私たちは,ルーフに落ちる雨音を聞きながら,クルマの中からしばらくぼんやりと海を眺めていました.フロントフードはここまでの長旅で結構汚れていたのでしょう,大粒の水玉がすぐに溜まっていきました.

水玉


しばらくここにいましたが,何事も起こりませんでした.まあ当たり前ですね.あきらめてクルマのエンジンをかけ,北見へ向かいます.今日はどこのホテルも大変混んでいて網走では空室が見つからず,結局北見のリゾートホテルに宿泊することになっていました.

こんな日はチェックイン時間直後にホテルに入って,洗濯! Z4のトランクは2人が10日間旅行する荷物を積むにはやはり容量不足と言わざるをえません.もちろんそれがダメというわけではなく,何でもかんでも放り込めるクルマより,限られた資源の中で工夫する楽しみがあっていいんです.こういう不便さを楽しめなければ,ロードスターで旅はできません.ルーフを開けなくて良いなら少しは広くなりますが,そんなのは無意味.

まあそのようなわけで,着替えも最小限しか持ってきていません.そのかわりコンパクトな折りたたみバケツや洗濯ひもを持ってきていて,これで2~3日分の洗濯をします.

幸い,リゾートホテルだけあって寝室に隣接する洗面スペースが大変広く,ここを物干しに使います.備え付けのヘアドライアーなども併用しつつ作業.私たちの旅行には,こんな日もある意味必要ではあります.


2012年北海道ツーリング 2日目(8月12日) 能取岬夕景

藻琴山展望台からさらに標高をかせぎ,藻琴峠を越えて今日の宿泊地である網走をめざします.途中,ハイランド小清水にも立ち寄ってみましたが,この周辺の最高地点ということもあって完全にガスの中.早々に立ち去ることにしました.

天気もこんな状態になってきたので,このままホテルに直行することも考えました.しかし東藻琴まで下りてくるとさすがに霧はなし.こうなると,曇っているとは判っていても大好きな能取岬に行きたくなります.

JR藻琴駅前を経由して国道244号にのり,道道76号へと進んでやってきた能取岬.最後,岬の草原へ出る直前でゆるやかに左に曲がる瞬間はいつもドキドキさせられます.道はそれまで両側を森林に阻まれ,海はまったく見えません.このアプローチには一種のカタルシスがある,とまでは言い過ぎでしょうか.

天候は予想通り曇りで,自分の影もほとんど見えません.それでも,ここからの眺めは何か特別なものがあります.きっと空と海と道が1点に交わるように感じるからでしょう.

能取岬0


駐車スペースにクルマを駐め,夕暮れが近づく岬を散策してみます.丈高く草の伸びた草原を歩くのは爽快ですが,その端は無論のこと断崖になっています.下を覗き込むと海がその浅い水底まで見通せますが,太陽の光は弱く,海面は鈍い色をしています.

灯台は草原の真ん中に立っています.白黒に塗装されていますが,近づいてよく見ると風雪に耐えてきた長い時間が感じられます.

能取岬6


能取岬2


草原を巡りながらふと西側の常呂の方角を見ると,雲間から太陽が顔を出しかかっており,照らされた海がオレンジ色に輝いています.もしかしたら,ここで夕陽が見られるかもしれません.今日午後の天気からみてそんなことは予想もできなかったので,俄然嬉しくなります.

能取岬1


と見ているうちに,夕陽の輝きがどんどん増してきました.オレンジ色の光が海に反射してまぶしい.手前の雲もオレンジ色に縁取られ,空の表情が刻々と変化していきます.

能取岬7


能取岬3


太陽は最後雲に隠れてしまい,水平線に沈むところは見られませんでした.しかし,沈んでからも空の高い位置がいつまでも輝いており,そこが光源となってあたりをオレンジともピンクとも表現しようのない色に染めていました.

能取岬8


2012年北海道ツーリング 2日目(8月12日) 藻琴山展望台

クルマから屈斜路湖を見るポイントはいくつもあると思いますが,美幌峠,津別峠とは逆に北側から見ようとすると,この藻琴山展望駐車公園ということになると思います.

摩周湖第3展望台からタイトなカーブの連続する山道を下り,川湯温泉付近へ.道道102号線へと進んで,また上りにかかります.しばらく行くと周囲がササ原に覆われるようになったあたり,左手にこのPAがあります.

美幌峠からの風景と較べると拡がりは感じますが,標高が低いためにやや障害物が多く,屈斜路湖が二つに分断されて見えます.そんなこともあって展望所としては地味な存在なのでしょう.立ち寄る人はそれほど多くないようです.ここからだったら,私は正面に硫黄山が位置するこの方角の眺めが好きです.

藻琴山1


屈斜路湖の中島もちゃんと見えます.もっとも相変わらず薄いガスで霞んではいましたが.正午過ぎの美幌峠で見た雲間の青空は,今はもう見つかりません.

藻琴山2


ここからさらに少し上がると,道沿いから湖と中島を見晴らせる場所もあります.標高は大したことはありませんが,高原ドライブの味わいがあります.

藻琴山3

2012年北海道ツーリング 2日目(8月12日) 摩周湖

美幌峠から快調に下ってゆくと,先に下っていった初期型のZ4に追いつきました.私が乗っている2代目はハードトップとなり,先代に較べてリアデッキがふっくらとしましたが,初期型は幌屋根で収納スペースをそれほど必要とせず,リアビューは実にすっきりとしています.

Z4リア


各地のオープンカークラブなどが主催する集まりへは,多数のクルマが集まって走るのを妻が極端に嫌がることもあって参加したことはありません.それでも,このように2,3台程度なら,前を行くかっこいいクルマの姿を見ながら並んで走るのはなかなか楽しいものです.

美幌峠から40分をかけて到着した摩周湖第1展望台は,しかしガスがかかっていました.先ほど美幌峠から屈斜路湖を見た眺めより,さらに一層霞んでいます.

摩周湖第1展望台


信じられないくらい深い藍色の湖水を見た去年の記憶が,どうしても脳裏をかすめます.今日の道内ではこの地域が最も晴れ間の可能性があるとの予報で来てみましたが,やはりそれほどの好天は期待できないようです.展望所を移動しながらしばらく待ちましたが,あきらめて第3展望台へ行くことにします.

そうしてやってきた第3展望台から見る摩周湖は,さらに濃いガスに覆われていました.第1展望台からよりも高度感のある風景ですが,向かいの摩周岳頂上にも白い雲がかかって見えなくなっています.

摩周湖第3展望台


それでも近くの湖面を覗き込むと,まぎれもなくこれが摩周湖だという深い色をしています.ガスが流れ,高山の様相となった周囲とともに,神秘的と言ってもいいような光景が展開していました.

摩周湖湖面1



摩周湖湖面2


2012年北海道ツーリング 2日目(8月12日) 美幌峠

札幌の朝は曇り.道北は今日も曇りがちとの予報で,晴れ間がもっとも期待できそうな網走方面へ向かうことにしました.出発は午前7:00過ぎ.道央自動車道札幌ICから一気に旭川へ,続いて旭川紋別自動車道に乗って丸瀬布まで約3時間.

高速道路から下りると,周囲の景観が生きいきと目に入ってきます.雲は多いのですが,時々強い陽ざしが降り注ぎ,目に入るあらゆるもののコントラストを際だたせます.子供の頃,夏が来るたびにそれだけでわくわくと心が躍ったものでしたが,そんな気分が蘇ってきました.家を出て3日目.日常から少しずつ解放され,旅をしているという心持ちになってきたようです.

ここから国道333号線で端野まで行き,39号から243号へとつないで美幌町へ.途中でルーフを開けた以外,丸瀬布からノンストップで美幌峠に到着.12:00でした.札幌から5時間で着けるとは思いませんでした.私たちとしては珍しく道草をせずに走った成果です.

美幌峠展望台から見る屈斜路湖は薄いガスに霞んでいました.しかし,20分も待っていると,少しずつですがガスが晴れてきました.雲一つない快晴だった去年とは比較になりませんが,晴れる期待を持ちながら刻々変わりゆく眺めを追っている今この瞬間の光景もまた,忘れがたいものとなるでしょう.

美幌峠1


美幌峠には昼食の時間も含めて1時間半も滞在しました.そろそろ出発することにします.私はこの峠に関しては,今回のように美幌から上がって弟子屈の方へ向かって下りていくのがいいと思っています.特に峠の直下,屈斜路湖を右に見ながらそれに向かって滑り降りるように下っていくポイントは,何とも言えず素晴らしいと思います.

美幌峠2


天気は100点満点とは言えませんでしたが,充足を感じました.ここからしばらくは,適度な曲率のコーナーが続くワインディングロードをゆったりと楽しみ尽くす時間です.

2012年北海道ツーリング 1日目(8月11日) 神威岬・島武意海岸

望羊の丘を下り,倶知安からニセコ方面へ.2005年に仕事で札幌に来て,用を済ませた後レンタカーを借りて道南のドライブをしました.その時にニセコパノラマラインを通ったのですが,残念ながら深い霧で視界ゼロ.周囲の雰囲気すらわからなかったのでリベンジの気持ちもありました.

しかし結果的には,道路から展望のきくポイントは少なく,コーナーの多い山岳ドライブを味わうのみということになりました.倶知安から五色温泉までは道幅も狭く,それなりに神経を使う部分もあります.依然として雲の多い天気で,うっすらとガスのかかっている区間もありました.昼になったので,神仙沼の食堂で軽いものを食べてから岩内方面へ下ります.

ここは逆方向に,つまり岩内からニセコ方面へ上った方がやはりニセコ山系の展望もあって良いような気がします.実際に走ってみていないので確かなことは言えませんが.

岩内まで下りてくると,晴れてきました.行く手に見える海の蒼いこと.ただし今度は気温が上がりすぎて遠方が霞んで見えます.望羊の丘からはニセコをカットして,真っ直ぐ海に出るべきだったと思いました.

神威岬に近づきました.昨日夕刻,フェリーから見た風景とはまったく逆方向から灯台と岬,神威岩が見えてきます.

神威岬1


午後2時.神威岬は観光客で一杯でした.土曜日ですしね.空にはまた薄い雲がかかってきましたが,それでも積丹ブルーの片鱗は垣間見ることができました.

神威岬3


岬の先端へ至る尾根に付けられたチャレンカの道.整備してあるから一般の人が歩けますが,さもなければこんな険しい尾根なんか歩けたものではありません.だからこそチャレンカの伝説も生まれたのでしょう.しばしば通れなくなるのも無理はなく,今回も途中で通行止めになっていて灯台までは行けませんでした.

神威岬2


かなり暑くなってきました.すぐに溶ける「しゃこたんブルーソフト」を何とか片付けて出発.島武意海岸までは15分です.ここもかなりの人出でした.駐車場にクルマを置き,真っ暗なトンネルを前の人にぶつかりながら前進.トンネルを出てすぐの展望台から見た風景.

島武意海岸2



雲が多く,15:00になっていたこともあって日も少し傾いていました.完璧な積丹ブルーにはほど遠いとは思いますが,それでも想像してみることができる程度には蒼い海が見晴らせます.

海岸にも下りてみましたが,やはりもう少し早い時間に来るのが良いようです.次回があるとしたら,午前中に来てみたいと思いました.今日の宿泊は札幌.余市と小樽の間は行楽帰りのクルマでひどく渋滞していました.



2012年北海道ツーリング 1日目(8月11日) 京極・望羊の丘

朝起きると,小樽の空はグレーの雲に覆われてモノクロームに近い色合いです.ただし,雨の心配をしなければならないほど雲は厚くなく,ホテルの窓からは朝の光が雲間を通して海を照らしているのが見えます.視界を横切ってゆったりとカモメが飛び去り,こちらの旅心が一層刺激されます.

小樽の朝


この初日の旅程をどうするか,出発の間際まで迷いました.当初は昨年同様,まずはまっしぐらに北の果てを目指す心づもりでした.しかし予報によれば今日明日の道北の天候はパッとしません.一方,後志地方はまだ晴れ間の可能性もあるとのことで,初日は羊蹄山周辺とニセコ,積丹半島を巡ることにしました.

小樽から倶知安方面を目指して国道393号に乗ります.途中の毛無山展望所からは小樽の街が見えますが,全体にぼんやりと霞んでいます.そのまま樹林帯を通って倶知安近くの道の駅「名水の郷きょうごく」へ.ここで天気の具合を見ながら「羊蹄のふきだし湧水」を見学.多くの人がタンクを持って水を汲みに来ていました.

羊蹄山はほとんど雲の中です.麗しい蝦夷「富士」の姿形は認められません.しばらくして大富の牧場の方へ行ってみます.「望羊の丘」と呼ばれている場所があります.羊蹄山を広々と眺めるにはうってつけのポイント.しかしこの日は残念ながら中腹以上が完全に雲に隠れていました.

望羊の丘2


羊蹄山-後方羊蹄山(しりべしやま),標高1898m-には昔登ったことがあります.こういう独立峰の登山は登りが単調でつらいものです.秋の日で,比較的軽装だったにもかかわらず,8合目を越えたあたりで吹雪かれて大変な目に遭いました.頂上直下の避難小屋がなかったらそのまま下山したと思います.登山経験も浅く,判断力にも乏しい体力だけの10代の頃の話です.

南側の尻別岳-前方羊蹄山,標高1107m-は頂上付近に時々低い雲がかかりながらも,ここからよく見えていました.羊蹄山との標高差からすると,羊蹄山の上部700m分くらいは雲がかかっているようです.

望羊の丘1


ここでクッキーを食べたりお茶を飲んだりしてしばらく過ごしましたが,雲が晴れてくる予兆はありませんでした.再訪を期して丘を下りました.

望羊の丘3



この空の花

北海道へやっと上陸し,いよいよツーリングが始まるというところで話の腰を折るようですが,先日見た映画の話.


この空の花


新潟・長岡の花火の物語です.大林宣彦監督.

長岡の花火はどれほど世に知られているでしょうか? 私は一度だけ見たことがあります.画家・山下清の絵でも有名ですが,昭和20年8月1日から2日にかけて受けた米軍による長岡空襲の被害者を悼む目的で行なわれ続けている花火です.近年では中越地震からの復興もその中に入っています.世にゴマンとある観光花火と異なり,死者の鎮魂や災害からの復興を祈ることが目的ですから,開催日も曜日にかかわらず8月2日と3日に固定されています.

長岡の人々がこの花火をどれほど誇りに思い,愛しているかは長岡に行ってそこらへんを歩いている人をつかまえて聞いてみるとすぐにわかるでしょう.人によっては口まねのサウンド付きで再現してみせてくれるかもしれません.長岡花火大会では最大となる正三尺玉が上がるときはサイレンが鳴り,河川敷まで見に行かない地元の人も,これだけは見ておこうと外に出てきます.

前置きが長くなりましたが,映画「この空の花」は,九州・天草の女性新聞記者が長岡を訪れ,空襲を今の世に伝える人々の生々しく残酷な話を聞き,戦災慰霊の花火を上げる花火師のシベリア抑留体験を知り,という私的な体験をしつつ,地元の高校生が演じる空襲被害を世に伝える演劇の上演にたちあう,というあらすじです.

登場人物のほとんどは実在の人物で,それを配役された俳優が演じています.そこで語られるむごたらしさのリアリティと,一輪車に乗って演じられる高校生たちの演劇のもつ幻想性がブレンドされて,映画として大変見応えのあるものになっています.

一般の商業ベースには乗りにくい作品で,私たちも自宅からはやや遠くの映画館まで見に行くことになりましたが,機会があったらもう一度観たいと思っています.なにしろむやみやたらとカットの多い映画で,細部をとらえきれなかった後味がありましたので.

いかがでしょうか?


船旅

「はまなす」による航海は快適でした.前甲板には出られませんが,5階フォワードサロンの窓から正面を望むことができます.北の方角はよく晴れています.

前甲板


後甲板にはテーブルと椅子が用意してあって,ここでのんびりしている人たちもいます.昨年ほど直射日光がきつくないので,ここにいてもわるくない感じでした.

後甲板


10:30頃,同型姉妹船の「あかしあ」とすれ違います.望遠レンズをつけたカメラのファインダーを覗いていると,相対速度100km/hで近づいて来るのが実感できて迫力があります.

あかしあ


午後も海はまったく穏やかでした.船に関しては私は相当揺れても平気な方ですが,穏やかにこしたことはありません.少し昼寝をしました.

穏やかな海



日没です.空はだんだんと雲に覆われるようになっていましたが,雲間から差す光がなかなか劇的な光景を見せてくれました.

夕景


日没後,船は積丹半島を回り込んで小樽へ向かいます.夕闇濃くなった海岸に神威岬と灯台,そして神威岩が見えてきます.明日もう一度,今度は陸側からアプローチする予定です.

神威岬


いよいよ小樽港に入ります.20時間の船旅でした.天気は曇り.降雨を覚悟していましたが,この日上陸してホテルに着くまで,ワイパーは不要でした.

小樽港


上陸前夜

8月9日夜.自宅を出発して舞鶴フェリーターミナルに着いたのは22:30.出港予定は0:30なのでまったく余裕の到着です.

Z4は最低地上高が低いと判断され,トラックと同じフロアに乗る組へ配置.すでにスーパーセブンや911が列を作っており,その後へ付けます.

舞鶴港1 

シャコタン組はトラックを積み込んでからの最後の乗船となります.乗船が遅くなると,「船内で販売してる生ビールが売り切れてしまうじゃないか」などと余計な心配もしなければなりません.去年は一般車と一緒で問題なく乗れたので,次回はそう申告してみることにします.


舞鶴港2 

無事乗船してめでたく生ビールで乾杯.走り始めた船から外を見ると月明かりが海に反射して,波の音とともに旅情をかきたてます.三脚を持ち出して長時間露光撮影.船が動いているのでかなりブレているのはご愛敬.肉眼ではこんな風には見えませんが,船上で月を見ていた あの時間の雰囲気はよく伝えてくれていると思います.


月光1 

月光2


2012年8月北海道ツーリング総括

エサヌカ牧草地

8月の北海道ツーリングから帰ってきて,やっと少しずつまとめようかという状況になりました.
全体として,あまり天候に恵まれない旅であったとは言えます.道内にいた8日間のうち,雨の日は1日半ですが,そのほかも雲の拡がりがちな日が多かった.その中で,2~3日後の晴れ間を狙って移動の計画を立てていきながら,結果的に行程は下のようなものとなりました.

月 日行  程距 離
8月 9日自宅→(中国自動車道+舞鶴若狭自動車道)→舞鶴港フェリーターミナル124km
8月10日舞鶴出港(0:30)→小樽入港(20:40)
8月11日小樽→倶知安→望羊の丘→(ニセコパノラマライン)→岩内→神威岬→島武意海岸→(札樽自動車道)→札幌 306km
8月12日札幌→(道央自動車道+旭川紋別自動車道)→丸瀬布→美幌→美幌峠→摩周第1・第3展望台→藻琴山→小清水高原→能取岬→網走 487km
8月13日網走→能取岬→北見 110km
8月14日北見→紋別→北見神威岬→エサヌカ牧草地→宗谷丘陵→稚内→サロベツ原野→稚内 345km
8月15日稚内→サロベツ原野→オトンルイ風力発電所→雄武→紋別→網走→小清水高原→藻琴山→網走 451km
8月16日網走→美幌峠→阿寒湖→オンネトー→ナイタイ高原牧場→帯広 295km
8月17日帯広→昆布刈石海岸→帯広→(道東自動車道)→トマム→富良野→美瑛→富良野 322km
8月18日富良野→日の出公園→十勝岳温泉→望岳台→美瑛→旭川→(道央自動車道+札樽自動車道)→小樽フェリーターミナル,出港280km
8月19日舞鶴入港→(舞鶴若狭自動車道+中国自動車道)→自宅 124km
全走行距離 2844km
 
特に釧路・根室地方の天候は期間を通じて曇りがちで,知床や野付半島,去年快晴だった北太平洋シーサイドライン再訪はかないませんでした.それでも,やはり北海道をオープンで走る喜びに溢れた実質8日間,これから写真をまとめながら少しずつアップしていきます.
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choby

Author:choby
最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

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