早春の四国西南部を巡るツーリング -3日目

3日目.ホテルで朝食をとった後戸外に出てみると,予想していたほどには寒くありません.この日は松山から北上し,国道196号に出て海岸線を走り,しなまみ海道沿いにいくつかの島を巡ろうと思っていました.

ところが,道の駅風早の郷でトイレ休憩をし,戻ってみたらZ4車内でピーという連続した警告音が鳴っています.音源は助手席後ろのスピーカーのようです.キーを挿し,エンジンをかけても音は止まず,再度エンジンを切ってキーを抜いてみましたがまったく変化ありません.メーターパネルにも一切警告表示は出ず,理由がわかりません.

ボリューム調整も効かず,うるさくてどうしようもないので切羽詰まって先日の車検の担当者に電話しました.音を聞いてもらった上で対策案を求めましたがやはり解決せず.直近のBMWディーラーは松山市内にあるようですが,運悪くこの日は休日とのこと.

海を渡って福山市内まで行けばこの日営業しているディーラーがあるということで,仕方なしにそこまで音を出したまま向かうことにします.ルーフは開けた方が中にいる我々はまだマシですが,音が外に盛大に漏れてかなり恥ずかしい.

それでも,せっかくここまで来ているのでせめてしまなみを見て帰ろうと,大島南端の亀老山展望台に登ることにしました.平日で駐車場は空いていましたが,かえって異音が聞こえやすかったのか,何人かが振り返ってこちらを見ました.カッコ悪いです.急いでルーフを閉め,それでも音が止まないことを一応確認して展望台へ.

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昨日までと較べてだいぶ雲が多くなりましたが,それでも瀬戸内の島々とそれらの間を結ぶ橋梁群がよく見通せました.それにしてもここまで巨大な展望台施設が必要なのでしょうか.まるで要塞です.しばらく海と島々を眺めた後,また駐車場に戻ってきました.まだ音は鳴っています.もうかれこれ2時間は鳴りっぱなし.このまま帰路ずっとこの音とつきあうのかと思うと,気分がかなりダウンしました.

ところが,またルーフを開けようと開閉ボタンを押した瞬間,突然音が止みました.何事もなかったように静かです.でも音が発生した理由も消えた理由も不明なので,また何かの拍子に鳴り出すのではとビクビクしながらそのまま橋を渡って大三島へ.少しずつ雲ってきて海の色も冴えず,またトラブルを抱えているという意識から海沿いをドライブするのはやめ,大山祇神社へ行くことにしました.

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ここの大山祇神社が全国の総本社で,戦いの神を祀っているということから源平の時代以来多くの武将が甲冑や刀剣を奉納してきました.この辺は日本の古典戦記,特に平家物語に詳しい妻からの受け売りです.写真の拝殿や本殿は国の重文,またこの古木を含む境内にあるクスノキ群は天然記念物に指定されています.

参拝して紫陽殿と国宝館にまわりました.甲冑については,日本国内の国宝や重文のほとんどがここにあるそうです.そのように聞かされると一見の価値はあるのかと思いますが,私の目には単に古い武具としか・・・  何事も最低限の素養を欠くと良さは理解できないものと再認識した次第です.

少しずつ天気も冴えなくなってきたので,これで今回は終了.しまなみ海道の残りを走って本州へ渡り,あとは山陽自動車道.定番の宝塚西トンネルの渋滞が緩和されるのをSAで待ち,21時頃自宅着.最終日はトラブルがあってちょっと未消化でしたが,足摺~柏島~宿毛あたりの海岸線を楽しむことができた2日目があったのでまずまずのツアーだったと思います.なお,異音はその後再発しなかったものの,心配なので後日ディーラーに持ち込んで調べてもらいましたが,一切ログは残っていなかったようです.最後まで原因不明でした.

早春の四国西南部を巡るツーリング -2日目

2日目の朝は快晴でした.最高気温が20℃を超えた昨日よりは下がる予報で,空気も澄んでいるようです.宿を出て足摺半島の尾根筋を通る県道348号-タイトなワインディングで朝一から気分がアガる-を駆け抜けて国道321号へ.この辺りの海岸線を走る区間は足摺サニーロードと呼ばれています.朝の予感通り,すっきりと見通しのいい海と岩礁の風景.

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しばらく進むと叶崎(かなえざき)トンネル手前に展望スペースがあり,そこから奥へ小道が延びています.予備知識はなかったものの,興味を引かれて奥へ.樹木が覆い被さる狭路を100mほど進むと視界が開けました.東には今走ってきた足摺サニーロード,西側には断崖の間に湾曲した浜が見えます.車を降りて徒歩でさらに先に進むと瀟洒な中型灯台が現われました.叶崎灯台です.

明るく南国風ですが,太平洋の荒波によって浸食された断崖上にあり,周辺の地形から言っても荒天時の風雨は凄まじいものがあるでしょう.灯台というシンボルに惹かれる人が多いのは理解できます.ここから少し西に進んだ場所にある展望台から,叶崎全体を俯瞰できることを帰宅してから知りました.

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次に向かうのは柏島.地図からはさいはて感があって行ってみたかった場所です.国道321号から県道43号へ左折.しばらく走って「大堂海岸」の標識を右へ.道はすぐに細くなり,かなり長いアプローチを経て展望台の駐車スペースに至りますが,道は頂上まで続いています.途中,右手の視界が開けて柏島と沖の島が眼に飛び込んできました.かなり高度感があります.

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展望台からは橋梁で結ばれたことによって特徴的な景観となった柏島の全体がよく見えました.光が十分にあり,浅瀬の水の色が大変に印象的.これがあることで景観の魅力が倍増ですね.東側の大堂海岸の白い絶壁は穏やかな西の景観と対照的で,これもこの場所のポイントです.頂上の桜がちらほら開いていましたが,満開の時は見事だろうなと思います.


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昨日の段階では佐田岬まで行ってみたいという思いはあったのですが,朝食はホテルだったし,何しろ休憩時間が長すぎて.大堂展望台を出て北上し,宿毛を過ぎた時点で11時になっていました.しばらく進んで道の駅みしょうMICに車を入れ,佐田岬はあきらめるかと決定.付近の磯料理店でしっかり昼を食べました.

この日の宿は松山なので,太平洋はしっかり目に焼き付けたことだし,じゃあ瀬戸内海を見るかと宇和島から無料区間の長い松山自動車道で北進.大洲北まで行って一般道へ.国道56号から県道24号へ乗ったところで肱川の河川敷に黄色い絨毯状のスペース発見.

菜の花畑の周囲は桜ですが,まだ全くの蕾状態でした.両方咲いていると記事のタイトルも「春爛漫」となったところですが,まだちょっと冬の印象が残る感じも悪くありません.写真には入っていませんが,小さい子供や車いすのおばあちゃんも家族と一緒に来ていました.満開の桜は静かでどこか哀しげな面がありますが,菜の花を見るとみんな元気が出るようです.

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ここからは肱川に沿って付けられた県道43号を通って伊予長浜へ.瀬戸内海沿いの国道378号は「夕やけこやけライン」だと.予讃線と平行して走っているのは楽しいところです.ふたみシーサイド公園で車を停め,浜に出てみました.阪神間に住んでいるんだから,瀬戸内海は見慣れているだろうというのは違います.四国から見る瀬戸内は北向き順光できりりとしています.16:00ですが,予報通り気温が急激に下がってきました.明日はすごく寒そうです.

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早春の四国西南部を巡るツーリング -1日目

2泊3日で時間が取れたので,最初は昨年同様伊豆に行こうとしたのですが,Z4でまだ四国を走っていなかったこともあって計画変更.

3月22日(日)の朝7時半過ぎに出発し,明石海峡大橋を越えて神戸鳴門自動車道から高松自動車道へ.鳴門JCTから開通したばかりの連絡道を通って徳島自動車道へ乗り換えます.カーナビは当然この道を知らず,標識を追いながらの走行.この連絡道は便利ですね.建設は遅すぎたくらいだと思います.

川之江東JCTで高知自動車道に乗り換え,南下しながら初めて四国に来たときのことを思いだしていました.今から40年以上前,中学2年になる前の春休み,友人の親戚宅のあった新居浜に遊びに行きました.といっても二人でどこかへ行くあてもなく,その家にあったホンダのダックスを押して港まで行き,生まれて初めてバイクに乗って遊びました.

小さくて乗れそうな気がしたのですが,クラッチ操作を必要とするマニュアルミッションのバイクで,何の予備知識もなく運転できるはずがありません.岸壁から海へ落ちなかったのはただ運が良かっただけというべきでしょう.夜は寿司屋でごちそうしてもらいました.しゃこを食べたのはこの時が初めてで,見た目は気味が悪いのに妙にうまいものだと感心しました.

休日にはそのお宅の人に車で高知へ連れて行ってもらいました.はりまや橋や桂浜ももちろんこの時が初めてです.中2の子供に対してほんとうに良くしてもらったものだと思います.四国の瀬戸内側から高知へ行くには険しい四国山地を越えなければならず,当時はカーブの連続する狭路を延々と走った記憶があります.友人は車酔いをして吐いてしまっていました.私は生まれてこの方車であろうが船であろうが乗り物酔いをしたことがなく,この時も楽しんでいましたが,あちこちで道路工事をしていて運転者にとっても難路だったろうと今になって思います.

おかしな書き出しになってしまいましたが,快適な高知自動車道を南進しながら上のようなことを思い出していました.早めの昼食をして正午ちょうどに桂浜着.何が見たいというわけではなかったのですが,あのとき見たここの光景が非常に鮮烈で-紺碧の海,白い砂浜に降り注ぐ南国の太陽-今回最初に見る太平洋としてふさわしいかなと思ったのです.

40数年ぶりに来た桂浜はしかし,晴れてはいるものの少々霞んでいました.実際風景は春霞に覆われていたのでしょうが,霞んで見えたのは私の肉体と精神の側にも理由を求めるべきでしょう.眼の水晶体は白濁しかかっているし,脳内には経験と称する澱が堆積してしまっています.同じものを見ても,二度とあの頃と同じような輝かしさでは網膜に映らないし,それを美しいとも感じられないのかと思うとちょっとがっかりしました.

気を取り直して出発.まずは横浪黒潮ラインを目指します.道路はだんだん高度を上げますが,Z4の車高は低くてドライブしながらの眺望はそれほどありません.時々停車しては太平洋を見晴るかすという繰り返し.

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そうこうしているうちに桂浜で沈んだ気分が少しずつ上がってきました.こうなるといつものことですが,立ち去りたくなくてついペースが遅くなります.四万十川を少し遡って沈下橋を見たいとも思っていましたが,この日の宿泊地である足摺岬までは結構距離があり,思ったより時間がかかってしまって56号から321号をひたすら走ることになりました.大岐海岸に着いた時にはすでに陽がかなり西に.

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それでも岬へ行ってみる時間はありそうでした.ほとんどの観光客が立ち去った日曜夕暮れの岬.設置された遊歩道を歩きます.頑張って走った甲斐あって,くっきりとした夕景を見ることができました.明日の天気に期待が持てそうでした.

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最悪想定する傾向はあるでしょうね.でも石橋叩いているだけの人生はつまらない.

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